刑事事件に強い弁護士事務所 弁護士法人 渋谷青山刑事法律事務所(東京都渋谷区)
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ここでは,警察から突然電話が来た場合にどのように対処すればいいのか,ということについて解説していきます。
警察から電話がかかってくるケースの一つとして,自分が落とし物をしたり,忘れ物をしたりした場合に,その物を返却するために,警察から電話がかかってくることがあります。
自分が落としたことなどを認識して,警察に遺失届を出した場合に,警察から電話がかかってくることは予想できると思いますが,遺失届を出してなくても,遺失物から連絡先が分かれば,警察から突然電話がかかってくることがあります。また,遺失届を出した場合にも,長い期間が経過してから,忘れた頃に電話がかかってくることもあります。
電話の形ではありませんが,引越し等で住居が変わった際に,警察官が直接自宅に訪れて,近隣の犯罪や事故の発生状況,これらに対する防犯アドバイスなどを行うとともに、家族構成や勤務先等の電話番号を聞いてくることがあります。これは,警察の巡回連絡というもので,犯罪捜査そのものではありません。
ただ,この巡回連絡で電話番号を伝えた関係で,警察から後日突然電話がかかってくることはあります。
警察から電話がかかってくるケースとして,刑事事件の参考人として事情を聞く場合があります。これは,電話で簡単に確認される場合もあれば,後日警察署で詳しく事情聴取される場合もあります。
刑事事件の捜査では,犯人や被害者から話を聞くことは勿論ですが,目撃者や犯人と親しい人間など,事件に関係する様々な人から話を聞くことになります。そのため,自分では刑事事件に関わっていないつもりでも,大きな括りでの関係者になっていて,警察から参考人として電話がかかってくることがあります。
警察から電話がかかってくるケースとして,多くの人が恐れているのが刑事事件の被疑者として電話が来るケースです。この場合には,警察官から後日警察署に来て欲しいことが伝えられ,実際に警察署で詳しく事情聴取されることになります。電話の段階で,事件の詳しい内容が告げられる場合もありますが,全く内容を告げられない場合もあります。
※一度帰宅が許されても,その後に警察が自宅まで来て逮捕されるというケースもあります。
上でも述べたように,刑事事件の被疑者として連絡があった場合には,逮捕される可能性があるため,中には警察からの電話や呼び出しに応じないようにしようとする人がいます。ただ,これはかなり危険な選択です。
警察が刑事事件の被疑者としてわざわざ電話で連絡してきたということは,多くの場合,それなりに捜査を行ってきたということです。そのため,警察は電話をかけた相手の個人情報を一定程度調べている可能性が高く,無視していると,勤務先等に連絡が行ってしまうことが考えられます。また,逮捕の要件として,逃亡の可能性が高いというものがありますが,電話を無視したり,呼び出しに応じなかったりする態度はまさに逃亡の可能性が高いと判断される大きな材料になってしまうので,いきなり自宅等で逮捕されることにもなってしまいます。
警察から突然電話が来た場合,大きく動揺してしまうと思いますが,無視などすることなく,しっかりと対応した方がいい結果になる可能性が高いと思います。
警察から突然電話があり,被疑者として警察署に来るように呼び出しがあった場合には,すぐに弁護士に相談し,弁護人として選任することをお勧めします。この時点で,警察の捜査は開始しているので,きちんと弁護士を付けて対応しないと,取り返しがつかないことになってしまいます。
犯罪事実を争うケースであれば,この時点でしっかりとどういう理由で争うかを固めておかないと,後々矛盾が生じて,こちらの話を信用してもらえないということが起こる場合があります。また,犯罪事実を認めるケースであっても,警察がどの事件かをあまり明確にしない形で聞いてきたことにより,警察も把握していないことについても話してしまい,さらに重い処分になってしまうということもあります。
上でも述べましたが,警察での事情聴取の後に逮捕される場合もありますが,事情聴取の前に弁護士が付くことで,逮捕の可能性を下げることにもなります。警察として,逮捕するかどうか悩んでいる場合であれば,ちゃんと弁護人が付いていることは逮捕しない方向で考える大きな要素となります。そのため,逮捕されないためにも,弁護士にすぐ相談することは重要です。
被疑者が駅構内で女性のスカートの中を盗撮して検挙された東京都公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反被疑事件(盗撮事件)において,警察から被疑者に電話連絡があった段階から,弁護士が弁護人として付き,警察との交渉に当たりました。
本件は,被害者からの被害届がまだ出ていない事案でしたが,弁護人が警察に対して積極的に働きかけ,事件化しないように説得していきました。また,盗撮事件では被害届がなくても事件化できるため,弁護人が書類送検前に警察に対して意見書を提出し,被疑者の反省や再犯防止策を示して,事件を検察庁に送致しないように求めていきました。その結果,本件は検察官不送致との判断になりました。
被疑者が駅構内で未成年の子に痴漢行為を行ったとして警察に検挙された公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反被疑事件。
事件から相当期間経過してから,警察から被疑者に電話がかかってきました。被疑者は不安になったため,当事務所を訪れ,当事務所の弁護士を弁護人に選任しました。弁護士は,弁護人として選任されてすぐに,警察に連絡を取り,被疑者が被害者に対して謝罪と共に被害弁償の意思を有していることを伝え,逮捕を回避するように求めていきました。また,それと共に,弁護士が被疑者に取調べに関するアドバイスを行い,その上で,被疑者が二度と痴漢を含めた犯罪行為を行わない旨を警察署で誓約させました。
その結果,警察は被疑者を逮捕せず,在宅事件として捜査してくれました。本件では,被害者側と示談交渉することはできませんでしたが,被害者側が被疑者の反省の気持ちを評価してくれたため,最終的に,警察は本件を検察庁に送致しませんでした。
被疑者が,被疑者の自宅において被害者とされる女性を無理矢理姦淫したとして警察に検挙された強制性交等被疑事件。本件では,警察がいきなり家宅捜索に来たため,その直後に被疑者が弁護士に相談してきました。
被疑者が当事務所の初回法律相談に訪れた際,被疑者は女性とは同意のもとで性交行為に及んだと述べ,当日の自宅での具体的な状況を事細かに弁護士に説明しました。弁護士も,被疑者の説明を聞き,本件は強制性交等罪が成立しないと確信したので,正式に弁護人につきました。
弁護士は被疑者と何度も打合せをし,事件当日自宅で性行為に及んだ際の状況のみならず,被疑者が女性と一緒に自宅に行く前の状況,性行為に及んだ後の状況,被疑者と女性との関係性,2人のラインでのやりとりなども詳しく聴取しました。その上で,弁護士がそれらを時系列にまとめ,被疑者が捜査機関に対してわかりやすく話せるように指導をしました。
被疑者は,警察官や検察官から数度取調べを受けましたが,警察に逮捕されることはありませんでした。検察官は,最終的には被疑者の主張を聞き入れ,本件で強制性交等罪は成立しないとして,嫌疑不十分による不起訴処分(被疑者が罪を犯したとする証拠が不十分であるとして,検察官が被疑者を起訴しない処分)を言い渡しました。
代表弁護士:二宮 英人
(東京弁護士会所属)
弁護士登録をして以降,刑事事件・少年事件を専門分野として活動しており,これまでに数百件の刑事事件・少年事件を取り扱っている。刑事事件での無罪判決や少年事件での非行事実なし不処分決定など,刑事事件・少年事件共に多くの解決実績を有する。
また,後進指導の一環として,中央大学法科大学院で実務講師を務めており,刑事模擬裁判の授業を担当している。
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2024年6月24日
・二宮英人弁護士が漫画「ハジメテノサツジン」で,法律監修を行ないました。
2024年5月29日
・有原大介弁護士が「日刊SPA!」で,不同意性交等罪についてコメント・解説をしました。
2023年10月26日
・二宮英人弁護士がABEMATVの番組で,未成年の性犯罪についてコメント・解説をしました。
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