千葉県の犯罪情勢

被疑者が前に在籍していた大学内でカバンを盗んだとして千葉県警に逮捕された窃盗事件で，被疑者は逮捕当初から自分が無実であると主張していました。弁護士も被疑者の言葉を信じ，検察官（千葉地方検察庁）に対して，被疑者が犯人ではないことを積極的に主張し，こちらの主張を記載した意見書を提出した結果，検察官は被疑者が窃盗事件の犯人とは認められないとして，嫌疑不十分を理由に不起訴処分としました。
　なお,この事件では，警察の取調べが適切ではなかった面もあり，弁護士が警察の取調べに対して，抗議も行いました。

　被疑者が右折した際に原動機付自転車と接触し，原付に乗っていた被害者に怪我を負わせた過失運転致傷被疑事件で，被疑者は事件直後から過失がなかったとして，犯罪事実を争っていました。
　本件では，警察（千葉県警）の捜査開始後すぐに，当事務所の弁護士が弁護人として付きました。弁護士は，被疑者の車に搭載されたドライブレコーダーの映像などから，被疑者に過失（注意義務違反）はないと考え，被疑者に対して，取調べにおいて注意すべき点をアドバイスしていきました。また，事件が警察から検察に送られてからは，弁護士が検察官に対して被疑者に犯罪が成立しない（過失が認められない）ことを記載した意見書を送り，被疑者を不起訴処分にするように求めました。その結果，検察官（松戸区検察庁）は，被疑者側の主張を聞き入れて，被疑者に対して不起訴処分（犯罪の嫌疑が十分ではないことを理由としたもの）を言い渡しました。

　被告人が共犯者と共に工事現場に侵入して，工作機械などを盗んだことにより，建造物侵入，窃盗罪で逮捕・勾留され，起訴された事案。
　弁護士（弁護人）は，捜査段階から被告人の弁護人として付き，起訴される範囲を縮小させるように弁護活動をしていきました。また，被告人が起訴されてからは，すぐに保釈に向けた活動を行い，起訴直後に被告人を保釈させました。
　裁判では，被害者に対する被害弁償がなされていたことや被告人の犯罪への関与の度合いが弱いことなどを主張していった結果，検察官の求刑は懲役1年6月だったものの，裁判所の判決は，懲役1年6月，執行猶予3年となり，刑務所に行くことはありませんでした。